ところが東京・八王子には、木を植えず、森が本来持つ複雑な共存関係を回復させ生き生きとした森を作っていくことを林業(森業)としている「森と踊る株式会社」さんという会社(以下、森と踊るさん)があります。なんて素敵な会社名なんだろう!と思わず入社したくなりますね。
この度ご縁があって森と踊るさんとつながり、森と踊るさんが実践している人と森とがより自然に、豊かに暮らしていく取り組みについて、ぜひ未来を担う子供たちに触れてもらいたいと考えました。普段登山の場である山について、違った視点からのインプットが今後自然との関わりをより深く考えるきっかけになってくれるのではないかと期待します。今回は森と踊るさんより協力をいただき実施した、1日森業体験のご報告です。
いつもと違った1日、どんな1日になるのかな、と参加者もスタッフもワクワクしながら集合しました。午前中は森の中を歩きながら、森の中の複雑な共存関係や、土のなかで空気が動くこと、水が動くことの大切さなど、どれもこれも面白い!もっと聞きたい!と思う内容をたくさん話していただきました。大人はもう話の虜です。子供たちにはまだちょっと早かったようでそれぞれがそれぞれ森の様子に興味深々。でも土が息をすることや水が動くこと、たくさんの生き物が関わって豊かな森になってく、というところは伝わったかな?
午後はお待ちかねの森業実践!林道わきに90度の壁を作り、溝を掘り、土が息をする構造を作ったり、うまく土が水を吸収するよう「しがらみ」作りも体験しました(しがらみ?と思ったかたは是非調べてみましょう!)。作業が終わるころにはみんな立派なシガラミーズです。作業の合間には森に生えているイチゴ(ミヤマフユイチゴ)をほおばって一息。山の斜面で黙々とイチゴをほおばる子供たちがおりました。
あっという間の1日。今まで知らなかった森の話に、大人はもっと森について知りたいと思ったのではないでしょうか。こどもたちがいつか振り返った時、あの時あんなことやったけど、こんな意味があったんだ、と未来につながれば嬉しいです。
今後もこの森業体験については折をみて企画していきたいと考えています。
また森と踊るさんでは定期的にワークショップもおこなっているようなので、ご興味のあるかたは是非森と踊るさんのHPをご覧になってください。HPを読むだけでも林業に対して違った見方が生まれると思います。
森と踊る株式会社様、参加者の皆様、1日ありがとうございました!